3月8日の国際女性デーとは、何をする日?女性の生き方と今後を考えてみよう
毎年3月8日は『国際女性デー』
女性の生き方や権利について考え、意識を高める日です。イタリアでは『ミモザの日』としても認められています。
今回の記事では、国際女性デーの成り立ちや実際に行われていることについてお話しします。
国際女性デーとは?
国際女性デー(”International Women’s Day)とは、国連が女性の生き方や権利についての意識を盛り立てていくために制定した日のことです。女性の権利、政治的・経済的分野への参加を促すために、1975年より正式に決められました。
国際女性デーが制定された背景
国際女性デーは1975年に国連で制定されていますが、その背景は20世紀にさかのぼります。現在ほど女性の権利や参政権が認められてはいなかったものの、女性の権利や参政権の取得を盛り上げるような活動が行われていました。
まず1904年の3月8日、アメリカで女性労働者が婦人参政権を求めてデモを起こしました。このデモの影響を受けてか、1910年にはデンマークのコペンハーゲンにて国際社会主義会議が開かれ、「女性の政治的自由と平等のために戦う」記念日が提唱されたと記録されています。
そこから、一連の流れの発端となった3月8日が、1975年に国際女性デーとして認められました。
国際女性デーでは何が行われているの?
国際女性デーでは、女性の権利を獲得するための運動、女性に対する差別を撤廃するためのサポート、女性がグローバル社会で活躍するための意識改革、呼びかけなどの行動が、世界各国で行われます。
著しい活躍や功績が目立った女性を称えるため、男女共同参画をより進めるためなど、イベントが開かれている場所も多いです。
イタリアの『ミモザの日』との違いとは?
国際女性デーは、女性の生き方や権利を支えるために世界的規模で行動を起こす日としてとらえられていますが、イタリアではミモザの日として知られています。基本的には国際女性デーと同じ意味合いがあるものの、イタリアならではの独特さを見ることができます。
ミモザの日も、女性の生き方と権利について考える日
ミモザの日も国際女性デーのように、女性の生き方を改革し、権利の獲得に向けて行動する日であることは同じです。
しかしイタリアでは、国際女性デーが制定される前に『イタリア女性組合』が存在していました。当時のシンボルがミモザの花であったため、3月8日の国際女性デーもミモザの花がテーマとして使われています。
男性が女性に愛と感謝を伝える日でもある
ミモザの日が国際女性デーと異なる点は、女性の生き方や権利を訴えることに加え、男性から女性に愛と感謝を示す日でもあることです。
毎年3月8日には、シンボルであるミモザの花がフラワーショップに多く置かれ、男性が母親やパートナー、職場の女性などに花を贈ります。日本でも定着している『母の日』や、贈るものは違えど『バレンタインデー』の逆パターンとも言えるでしょう。
また、ミモザの花をイメージしたお菓子『ミモザケーキ』がパティスリーに並ぶ、女性だけで食事やパーティーを楽しむなど、楽しさや遊びを盛り込んだイベントも行われます。
持続可能な開発はジェンダー平等にもかかわる!?『SDGs 5番』との関係性と、日本との関係性
国際女性デーに関連性が深いものが、『SDGs 5番』です。
『SDGs』とは、2015年に国連サミットで発足した「持続可能な開発」を目的とした動きです。生活と地球環境を守りながら、現在抱えている問題を解決し、豊かで幸せな未来を構築することを見据え、2016年から2030年までに17個の目標を達成することを決めています。
SDGs5番目の目標は、ジェンダー平等の実現
17の目標には、貧困の解消や健康・福祉へのサポート、教育環境の向上、エネルギー改革、環境問題などさまざまな課題が掲げられていて、そのなかの5番目にあたるものがジェンダー平等の実現です。
5番目に掲げる内容は、以下の通りです。
- 女性差別の撤廃
- 人身売買や性的暴力などの排除
- 未成年の結婚や早期の結婚の強要、性器切除のような暴力の排除
- 社会保障の提供、家事や育児、介護労働への評価
- 政治、経済、公共分野における女性の参加とリーダーシップの機会
- 性と生殖に関する健康と権利の主張・獲得
- 経済的資源を得る権利
- 女性の能力強化促進に向け、実現技術の活用
- ジェンダー平等の促進、能力強化のための政策・法規の導入と強化
上記のように、女性の生き方や権利獲得に向けたサポートに取り組んでいることから、国際女性デーとの関連性を見出されています。
日本のジェンダー平等への意識は低い?
世界における女性の生き方や権利獲得へのサポートを見ていると、私たちが住む日本人の意識が気になるところですが、残念ながら世界でも低い位置に置かれています。実際に、2021年に世界で算出された『ジェンダーギャップ指数』によると、156カ国中で120位とわかりました。
教育や健康分野においては男女平等となっていますが、政治家の男女比、管理職や企業役員の女性の少なさなどを考慮すると、日本での女性の地位はまだまだ低いと言わざるを得ません。
しかし最近では、従来の女性の役割に違和感を抱く方が増えたり、妊娠や出産などで女性の身体にかかる負担に対して理解を深める動きが広がったりなど、女性への配慮や関心は高まってきていると言えます。
この流れを活用し、日本でもジェンダー平等の傾向が強まると期待されます。
まとめ
以上、国際女性デーやミモザの日、SDGs 5番との関連性、日本の現状についてご説明しました。
国際女性デーもミモザの日も、女性の生き方や権利について考え、行動するためにはとても大切な日です。同時に、「女性とはどう生きるべきなのか?」「女性として、自分はどう生きたいのか?」など、定義や在り方について理解を深める日としても、とても有意義な時間を過ごせるでしょう。
来たる3月8日を今後のより良い生活につなげるために、今回ご紹介した内容をじっくり考えてみてはいかがでしょうか?
【参照】
国際女性デー|HAPPY WOMAN ONLINE|ハッピーウーマンオンライン3月8日は「ミモザの日」! 大切な女性にスイーツを贈ろう【お取寄せ可能】 | 三越伊勢丹の食メディア | FOODIE(フーディー)
3月8日は国際女性デー。イタリアではミモザの花を贈り合う「ミモザの日」 | fiat magazine CIAO!
SDGs目標5. ジェンダー平等を実現しよう | EduTownSDGs
この記事を書いた人
2016年より、フリーランスライターとして本格始動後、医療機関(病院・クリニック)や治療院業界(接骨院・整骨院、整体院など)、歯科医院・クリニックへのライティングと取材のお仕事に携わっております。ライティングに関しては、ウェブ上の記事やホームページ掲載記事、書籍代筆・リライトを担当してきました。
自分自身が医療・健康の記事制作を担当するなかで、健康面で多くのメリットを得られたということもあり、「医療や健康に携わる専門家の方々の代わりとなり、読者の方々が心身ともに健やかに過ごせるようなサポートにつなげたい」という思いから、病院での治療や整体、ヘルスケアなど、幅広いジャンルでのライティングに努めています。