意外と知らないデリケートゾーンの洗い方!ポイントを抑えて肌トラブルを防ごう
女性のデリケートゾーンはかゆみやヒリヒリした不快感を生じやすいのですが、暑くなるとムレて肌トラブルが悪化したり繰り返したりと悩みは尽きません。
デリケートゾーンのケアを間違っていると不快感を繰り返してしまうため、正しい洗い方とともに日頃の生活で取り入れやすいお手入れについても紹介します。
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デリケートゾーンの肌トラブルはなぜ起こる?
デリケートゾーンは全体がアンダーヘアに覆われているため汚れが落ちにくく、下着やナプキンの摩擦もあり、さまざまなトラブルが起こりやすい部分です。
経血やおりものなどで常に肌トラブルと隣り合わせの環境ですが、夏になると汗やムレでさらに不快感に悩む女性が増えます。
できるだけ肌を清潔にしておきたいところですが、女性のデリケートゾーンは複雑で洗いにくい構造をしていて、汚れや違和感が気になっていても、ケアの方法が分からずに放置してしまっている人がたくさんいます。
デリケートゾーンの皮膚はほかの皮膚とは異なり、粘膜に近くて皮膚自体がとても薄いところです。同じく皮膚が薄い顔は専用の洗顔料や化粧水でケアしていますが、デリケートゾーンはお顔よりも皮膚が薄いのにボディソープで洗っている方は多く、十分なケアがされていないことがほとんどです。
デリケートゾーンのお肌にあった洗い方やスキンケアができていないために、かゆみやヒリヒリ感などのトラブルに見舞われてしまうのです。
デリケートゾーンのケアを知らない女性は多い
おりものの量が増えて生理が始まる思春期以降からデリケートゾーンのトラブルも増えてくるので、洗い方や困ったときのケアについて誰かに相談できずにいる人も多いでしょう。
女性のデリケートゾーンは、下着が当たる皮膚の部分と腟の入り口やヒダの粘膜部分に分けられます。
とくにIラインは自分で直接見れないのに、溝やヒダがあって汚れをきれいに落とすのが難しい部位です。汚れを残さないように洗わないと肌荒れや感染症につながる可能性があります。
デリケートゾーンのトラブルを未然に防いでいる人は、正しい情報を元に肌を清潔にしながらケアもして快適に過ごしています。
これから紹介する洗い方やお手入れ方法で毎日デリケートゾーンをケアをしていけば、かゆみやヒリヒリ感に悩まされることが減ってくるはずです。
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正しい洗い方は「毎日」「ボディソープを泡立て」「すみずみまで」が基本
デリケートゾーンは、毎日洗浄剤を使って洗うことで肌トラブルを予防できます。
まずはデリケートゾーン全体に、ぬるま湯のシャワーをかけて簡単に汚れを落とします。シャワーの温度が熱いと肌を守るのに必要な皮脂まで落としてしまうので、35~37℃の人肌程度に温度を調節しておきましょう。
デリケートゾーンの汚れは、シャワーを直接あてて洗ったりお湯だけで洗ったりしても上手く落とせません。デリケートゾーン専用のソープを洗顔泡のようにしっかりと泡立てて、手でやさしく洗っていきます。
女性の性器は凹凸が多く、構造を気にせずに適当に洗っていると溝に汚れがたまってしまいます。
足を開いてヒダを指で開き、ヒダの内側と外側両方の溝に沿ってやさしく洗いましょう。ヒダの内側にある尿道や腟の入り口付近も前から後ろへと指をなでるように動かして汚れを落としますが、短時間であれば尿道や腟の中にはソープは入ってきません。肛門は雑菌が多いため、最後に洗うようにしましょう。
※ヒダを広げて洗うイメージ図
最後に、石けんの成分が腟へ入らないよう手早くすすぎ、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流していきます。
シャワーの水圧が強い場合は、肌に直接当てないように一度手で受けてから流しましょう。
デリケートゾーンを洗う3つのポイント
女性器を洗うときに「どこまで洗えばいいのか」「何で洗えばいいのか」と考えたことがあるのではないでしょうか。
気になっても誰かに聞きづらく、そのまま間違った方法を続けて「いつまでたっても症状が改善しない」というケースもあります。
デリケートゾーンの洗い方で、誰もが一度は疑問に思うであろうことをピックアップして解説します。
ポイント①ソープはデリケートゾーン用がおすすめ
顔を洗う際に専用の洗顔料を使っている人がほとんどだと思いますが、ボディソープだと皮脂が落ちすぎて乾燥や肌荒れを引き起こしてしまいます。
お顔のなかでもとくに薄いのがまぶたで0.12~0.2mmなのに対し、デリケートゾーンはさらに薄い0.08~0.16mmです。皮膚が薄いほど刺激に弱いので、ボディソープでは刺激が強すぎておすすめできません。どうしてもボディソープを使いたい場合は、お湯で薄めてしっかりと泡立てて洗いましょう。
ポイント②洗いすぎは禁物
デリケートゾーンのかゆみやニオイが気になっていると、ゴシゴシと力を入れたり念入りに洗いすぎたりして肌に傷や黒ずみをつくってしまいます。デリケートゾーンは顔よりも皮膚が薄いため、水圧を抑えたシャワーを使いましょう。
ナイロンタオルやスポンジで直接こすって洗うのは、デリケートゾーンには刺激が強すぎるためNGです。お顔を洗うように、手のひらや指で摩擦が起こらないようにやさしく洗います。
ポイント③「腟の中は洗わない」が正解
女性の外性器は腟へとつながっていて、どこまで洗えばいいか分からず腟内も洗ってしまっていませんか。腟の中には雑菌の侵入や繁殖を防いでくれる常在菌がいます。ソープで腟内まで洗ってしまうと、大切な常在菌まで減らしてしまうため、おりものが増えたり感染症にかかったりする可能性が高まります。
もし腟内に不快感があって洗いたいのであれば、ドラッグストアなどで腟内専用の洗浄液を購入するか婦人科で相談してみましょう。
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デリケートゾーンのトラブルを繰り返さないためのケア
デリケートゾーンの汚れを落とすことと同じくらい大切なのが、肌への刺激を極力なくすことです。日々のちょっとしたお手入れで、繰り返すデリケートゾーンのかゆみやヒリヒリ感を和らげて予防もできます。
下着やナプキンは肌に優しいものを選ぶ
ナプキンやおりものシートなど、デリケートゾーンの肌が直接触れるものは刺激が極力少ないものを選びます。とくに生理中はナプキンでムレやすく、吸水性や通気性がよい素材を使ったものがおすすめです。
おりものが多くて気になるなら、おりものシートをこまめに交換してムレを軽減し、肌を清潔に保ちましょう。
下着は摩擦が起こらないようにあまり締め付けのないタイプを選ぶことが大切です。血の巡りがスムースだと肌の回復も早くなります。
肌への刺激を減らす
肌トラブルを繰り返していると、できるだけ汚れがつかないようにと必要以上にこすって拭き取ったり、ウオシュレットやビデで毎回洗い流したりしてしまいがちです。肌はこするたびに傷つき、温水が皮脂を落とし過ぎて肌を乾燥させてしまいます。皮脂は肌を守るバリアの役割があり、不足するとさらに刺激に弱くなります。
デリケートゾーン用のウエットティッシュを取り入れてダメージを防ぐのも一つの手でしょう。
保湿をプラスして肌を守る
顔や体にローションやクリームなどを塗っているように、デリケートゾーンにも保湿をしてあげると肌のバリア機能が高まります。また、保湿剤を塗っていると肌に汚れが直接付くのを防げ、拭き取る際にも刺激が和らぎます。
保湿をすることで、かゆみだけでなく黒ずみの予防にもなります。デリケートゾーンの保湿には専用の保湿剤や高純度のワセリン、刺激性の少ない成分でできているものを選びましょう。
注意が必要なデリケートゾーンの不調
少し気になる程度のかゆみやヒリヒリ感だけであれば、正しい洗い方とお手入れをしていれば次第に軽減していくでしょう。しかし、デリケートゾーンの不調には病気が隠れていることがあります。
我慢できないような強烈なかゆみやおりものの増加、質感やニオイがいつもと違うときは、カンジダなどの性感染症やシラミなどの病気の可能性があります。症状の変化や使用した市販薬をメモしておき、早めに医療機関を受診しましょう。
まとめ
デリケートゾーンは顔よりも皮膚が薄く、フェイスケアのように肌に合った正しい洗い方で肌トラブルの発生を防げます。それでもかゆみや痛みに繰り返し悩まされるなら、何気なく使っている下着やナプキンなどのアイテムや日頃のお手入れを見直してみましょう。
ケアをしても改善できないときや異常を感じたら、医療機関への相談も検討してみてください。
【参照】
女性1000人を対象にした「デリケートゾーンに関する調査」を発表!70%以上がデリケートゾーンを気にしている! 一方で、女性の約80%はデリケートゾーンのケアをしていない!?|カエタステクノロジー株式会社のプレスリリースかゆみやヒリヒリ…生理中のナプキンかぶれやかゆみ、どうしたらいい?|エリス(elis)|エリエール|大王製紙
デリケートゾーンについてもっと知ろう|フェミニーナ®|小林製薬
デリケートゾーンの洗い方 | 田渕レディスクリニック
デリケートゾーンを保湿するには?|湘南美容クリニック運営のWebマガジン
この記事を書いた人
美容医療に関する記事の執筆や監修を手がけている。
総合病院で婦人科や外科系病棟で勤務し、多くの経験を積むも出産・育児のため退職。訪問看護ステーションと美容皮膚科・形成外科クリニックとのダブルワークを経て、5人目の出産を機に看護師の資格と経験を活かして美容・医療ライターとして活動の幅を広げている。
【実績】
・医療・美容・健康系から子育てまで多数の分野で執筆
・男性美容メディア「BiDAN」で美容の専門家に認定
・マイナビ「おすすめナビ」のエキスパートに認定
・脱毛サイト「ダツモウ.com」の監修者
・男性美容メディア「DAN LEAD」の記事監修
・子育て相談サイト「子育て相談ドットコム」では豊富な経験からQ&Aに回答中