フィデスレディースクリニック
松本智恵子先生
滋賀医科大学卒業。京都大学医学部婦人科学産科学教室に入局後、
大津赤十字病院、洛和会音羽病院などを経て、フィデスレディースクリニックで勤務。
産婦人科専門医、日本女性医学会会員。
フィデスレディースクリニック
松本智恵子先生
滋賀医科大学卒業。京都大学医学部婦人科学産科学教室に入局後、
大津赤十字病院、洛和会音羽病院などを経て、フィデスレディースクリニックで勤務。
産婦人科専門医、日本女性医学会会員。
月に1度訪れる生理は、女性の機能として必要とは分かってはいても厄介なものです。
たった1週間といえど、腰やお腹の痛みが続く体調の悪さ、かゆみや蒸れなどの不快感や下着や服が汚れる不安で気持ちも沈んでしまいます。少しでも早く終わって欲しいのに、終わりごろになっても出血がダラダラと続いて、わずらわしさを感じたことはありませんか。
そこで、いつまでも続く生理をスパっと終わらせる方法をご紹介。日常生活で使えるアイテムから体質改善、ピルについても解説します。
生理出血を早く終わらせる方法を説明する前に、生理出血についての基本的な知識をおさらいしておきましょう。
生理は女性ホルモンによって子宮の内膜が厚くなり、妊娠の準備をする体の変化です。受精卵が着床しなかったときには、厚くなった子宮内膜が剥がれて子宮の外へと排出されます。
子宮の筋肉が収縮されると、中にたまった経血が体の外へと出ていきます。
このとき子宮が強く収縮することで生理痛が起こるのです。
ホルモンバランスが正常の場合には、生理は25~38日の周期で規則的におとずれます。このうち生理出血のある期間は3~7日間で、2週間以上続く生理には注意が必要です。
経血量が多いと必然的に期間も長くなります。昼用ナプキンが1時間程度でいっぱいになる、血液が塊で出てくるなど……。
8日以上経血が続く場合や、経血量が多い状態が数日続くときは、子宮内膜症や子宮筋腫など病気の可能性もあります。産婦人科で相談してみましょう。
女性ホルモンはストレスやライフスタイルにも影響されやすいので、生理がいつもより長く続いたり早く終わったりすることはよくあります。中学生のように性ホルモンの成長期にあると、経血量が一定せず生理不順も起こりやすいです。
出血は基本的に、はじめの3日間は経血量が多く、あとの3~4日は少ない量が続くものです。子宮の血行が悪くなると、筋肉の収縮がうまくできずにいつまでも経血が続くことになります。
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標準的なサイクルでやってくる生理の日数を短縮することはできません。
ただ、生理の終わりごろにダラダラと続く少量の経血をすっきりと終わらせる方法はいくつかあります。
今回は誰でもできる簡単なアプローチの方法を3つ紹介します。
生理4日目以降は子宮から排出される経血はごくわずか。そんな生理を早く終わらせる方法が膣内洗浄です。トイレやお風呂で使用すれば、膣の中で遅れて出てきた経血もまとめてスッキリ洗い流します。
今回紹介するアプローチの中で、最も手っ取り早い方法です。
トイレのビデと勘違いされる人も多くいますが、携帯できる生理用のビデです。なかにはシャワーと呼ぶ商品もあります。
精製水(無菌処理をした清潔な水)などで膣の中に残っている経血を洗い流す方法で、まだ子宮内に内膜が残っている時期にビデを使っても意味はありません。
おりものと経血が混ざってきた生理が終わりかけの時期に使用すると、生理をスッキリ終わせることができます。
子宮の血行が悪くなると筋肉の収縮がうまくできなくなって、経血を出すのに時間がかり生理がダラダラと続いてしまいます。簡単にできるツボ押しや食事から体を温め、子宮の機能を整えて経血を出す力を上げていきましょう。
続けることで生理周期や経血量にも徐々に効果が出て、生理を早く終わらせることにもつながります。
ツボを刺激すると、さまざまな体の調子を整えてくれます。ツボ押しは痛気持ちいい程度に押しては離すを繰り返すこと。また、始めるタイミングを決めておくと習慣づけしやすいでしょう。
とくにお風呂あがりは血行がよくなっているので効果的です。
血海(けっかい):生理周期や経血量を整えるツボ
【位置】膝内側のお皿の上端から指3本分上
三陰交(さんいんこう):血行をを良くしてホルモンバランスを整えるツボ
【位置】内側のくるぶしから指4本分上
陰交(いんこう):下腹部の冷え、経血や子宮の調子を整えるツボ
【位置】おへそから親指1本分下
「普段の生活に何かをプラスするのは難しい」「新しいことを始めても続かない」という人は、いつも食べている食材やドリンクを意識してはどうでしょう。
体を温める食材やメニューをとるようにすると、子宮の血行も良くなり経血を出す力をサポートしてくれます。
毎日とらないといけないということではなく、選ぶように意識してみましょう。
青魚や豚肉
青魚には血液をサラサラにするビタミンEが多く含まれ、豚肉には細い血管を広げて血行を良くするビタミンB1が含まれています。
生姜やトウガラシ
生姜のショウガオールや唐辛子のカプサイシンは血行を良くして体を温めることが知られています。どちらも料理やドリンクなど用途はさまざまで使い勝手の良いスパイスです。冷たい料理にも生姜をプラスすれば、冷えから守ってもらえます。
ココア
ココアに含まれるカカオポリフェノールやテオブロミンは細い血管を広げて血行をよくする作用があります。ココアドリンクはもちろん、お菓子に入れてもいいし、チョコレートでもOKです。
ハーブティー
ハーブには子宮の収縮を促す作用のあるものやホルモンに似た作用をもたらす物があります。ラズベリーリーフティーやカモミールティー、ジャスミンティーなどは妊娠初期には避けたほうがいいとされているものですが、子宮の収縮を促す点で産後にもよく飲まれているドリンクです。
コーヒーなどに含まれるカフェインは過剰にとると血管を収縮させて血流が悪くなります。
また、ナスやトマト、きゅうりなどの夏野菜は体を冷やすので、過熱調理をして食べるのがおすすめです。
当然ですが、冷たい食べ物や飲み物は体を冷やします。ドリンク類には必要以上に氷を入れないようにしましょう。
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生理の悩みを早く終わらせよう【子宮を温める食べ物・飲み物】
「生理不順や不正出血がある」「ダラダラ続く生理が憂うつ……」「生理痛や生理に伴う不調を早く終わらせたい……」そんな悩みを抱える方も多いはず。生理がなかなか終わらないなど、生理に伴う不調の原因は、「血行の悪さ」にあるかもしれません。
一般的なピルのイメージは、イベントに合わせて生理の日をずらす方法や避妊目的でしょう。なかでも低用量ピルは子宮内膜の増殖を抑える作用があり、経血量も減って生理が早く終わります。
ピルを服用すると、女性ホルモンがもう十分に足りていると脳が勘違いして、ホルモンの分泌が抑えられます。これによって卵巣で卵胞の発育が抑えられ、子宮では内膜が厚くならず、生理が短期間で終わります。
ピルには副作用として、頭痛やめまい、吐き気など軽い症状が起こることがあります。低用量ピルであれば副作用もそれほど気にせずに生理の期間をコントロールできます。
生理周期や経血量の調整目的の場合は自費になりますが、ピルを処方してもらえますので産婦人科で相談してみましょう。
自己判断による服用はトラブルにもなりかねません。とくに個人輸入は偽物も多く流通しているため、ピルの使用を検討するのであれば医療機関で必ず相談しましょう。
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紹介したアイテムはお手軽なので試してみる価値ありです。ツボ押し、食事を意識しておけば妊活にもつながります。
ピルの使用についてはひとりで悩まず、医療機関で相談してみましょう。長引く生理でスッキリしない毎日を過ごすのであれば、生理を早く終わらせる方法を実践してみましょう。
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この記事を書いた人
美容医療に関する記事の執筆や監修を手がけている。
総合病院で婦人科や外科系病棟で勤務し、多くの経験を積むも出産・育児のため退職。訪問看護ステーションと美容皮膚科・形成外科クリニックとのダブルワークを経て、5人目の出産を機に看護師の資格と経験を活かして美容・医療ライターとして活動の幅を広げている。
【実績】
・医療・美容・健康系から子育てまで多数の分野で執筆
・男性美容メディア「BiDAN」で美容の専門家に認定
・マイナビ「おすすめナビ」のエキスパートに認定
・脱毛サイト「ダツモウ.com」の監修者
・男性美容メディア「DAN LEAD」の記事監修
・子育て相談サイト「子育て相談ドットコム」では豊富な経験からQ&Aに回答中