ナプキンの嫌なところが解決できるって本当!?タンポンビギナーのリアルな体験記(前編)
日本では使用率の低いタンポンですが、慣れればとても便利な生理用品です。筆者は20歳になってタンポンを初めて使い、今では手放せなくなりました。
タンポンに関する「わからない」を減らして、試してみませんか?
タンポンってどんなもの?
タンポンはナプキンと同じく経血を吸収する生理用品です。
ナプキンは生理用ショーツに貼り付けて使うのに対して、タンポンは膣内に直接入れて使います。膣内の違和感のない場所に挿入し、出てくる経血をキャッチさせます。
経血を吸収する吸収体は圧縮した綿でできています。また、プラスチックの部分は膣内にそのまま入れておくものだと思っている方が多いですが、プラスチックの部分は膣の中に吸収体を入れるのを助けてくれるアプリケーターです。アプリケーターを膣内に入れるのはタンポンを挿入するときだけです。タンポンが挿入できたらすぐに抜きますので、安心してください。
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タンポンはどこに置いてある?
タンポンはナプキンと同じ、生理用品のコーナーにあります。
ナプキンとは違い、箱に入って陳列されています。日本ではタンポンを使う方が少ないため、棚の下の方や上の方、端っこなどの分かりにくいところに置いてあることもしばしば。
ドラッグストアであれば置いていないということはないはずです。店頭で探すことに抵抗がある場合は、通販で購入することもできます。
タンポンにも種類があるの?
初めての場合、どんなタンポンを選ぶべきでしょうか。
タンポンには大きく分けて2種類あります。
- 吸収体を直接指で膣内に押し込むフィンガータイプ
- 吸収体をアプリケーターで挿入するアプリケータータイプ
初めての場合は、アプリケータータイプが正しい位置に挿入しやすいのでオススメです。
2021年11月現在、日本で買えるタンポンの多くがアプリケータータイプですが、中には前述したようにフィンガータイプもあるので、購入前に確認しましょう。
タンポンをどう選べばいい?
経血量に応じた種類がある
タンポンも、ナプキンと一緒で吸収できる経血量に違いがあります。軽い日用から特に多い日用まで、4種類ほどあります。経血量に応じて選びましょう。
自分の経血量が多いのか少ないのかわからない場合は、まず普通の日用を選び、ナプキンと併用してみてください。使い終わってナプキンに経血が漏れていた場合は多い日用、もしくは特に多い日用に変えます。
また、使い終わったタンポンに白い部分が多い、経血をあまり吸収しておらず取り出しにくかった場合は軽い日用に変えてみてください
200〜1100円で購入可能
タンポンは、7〜10個入りのものであれば200円から購入できます。また、30個入りなどは1000円を少し越えるくらい、もしくは900円台で購入できます。
少し値段が張りますが、オーガニック素材のものもあります。ですが、他のタンポンに比べて50円ほど高いです。デリケートゾーンのただれ、かぶれが心配、身体に優しいものを使いたい、など自分のデリケートゾーンの状態によって選んでみてください。
少量でも販売しているから安心
タンポンには、5個入りの少ないものから20個入りのものまであります。
人によってはアプリケーター付きでも痛くて入らない、全く挿入できないなど、合わない可能性があるので最初は5個入りなどの少ないものを選ぶことをおすすめします。
私はアプリケータータイプ、オーガニックの普通サイズをチョイス
筆者は初めての使用だったので、アプリケータータイプにしました。膣カンジダなどのデリケートゾーントラブルが多く、オーガニックが良さそう、という理由でオーガニック素材のものを選びました。
最初は普通の日用サイズを使用しました。結果的に、生理が始まった1〜2日目は普通の日用ではナプキンに漏れてしまったので、現在は多い日用を使用し、吸水ショーツを履くことが多いです。
吸水ショーツは合成素材のようなツルツルとした素材のものが多いです。筆者はこういった素材でかぶれが起きることがあり、蒸れやすく通気性が悪いと感じます。
そのため、吸水ショーツを使わずに過ごしたいときは特に多い日用のタンポンを使用しておりものシートと併用することもあります。
人の肌はそれぞれ違うので、色々試してみることをおすすめします。
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紐って取れないの?初めてのタンポンをじっくり観察
使う前にタンポンを観察する
タンポンを購入したら、使用する前に付属している説明書を必ずよく読んでください。膣内に挿入して使用するものなので、注意事項をしっかりと理解してから使用する必要があります。
タンポンを取り出してみて、挿入するアプリケーターの位置や向き、吸収体、取り出すための紐がきちんとついているかなど、隅々まで観察してみてください。紐は何回か引っ張って、抜けたりちぎれないことを確認しましょう。また、アプリケーターの先端が潰れたりしていないかも確認が必要です。
紐がちぎれる可能性は少ない
タンポンを使うのが怖いと思っている方の中には、「紐がちぎれて取れなくなる可能性があるのでは」と心配をされる方もいますが、タンポンについている紐は力一杯引っ張ってもなかなかちぎれないように作られています。
「本当にちぎれないのだろうか?」と、試しに力一杯引っ張ってみたら腕の筋肉がピキっと音をたてるほど頑丈に紐がついていました。 また、動画サイトにタンポンの紐を力一杯引っ張る検証をしている方がいるので、不安な方はチェックしてみてください。
意外とスムーズかも?タンポンに挑戦!
大切なのは、リラックスすること挿入する角度
いよいよ挿入(そうにゅう)です。デリケートゾーンに挿入するので手を洗って、必ず清潔な状態で挿入してください。
挿入前に大切なこと
タンポンを挿入する際に大切なのは、身体に力を入れないことと、挿入する角度です。
挿入の際に痛みが伴う場合は角度が合っていないか、緊張して身体に力が入ってしまっているか、膣口(ちつこう)が狭いかです。だからこそ、危険性や使い方をよく調べて不安が少ない状態でリラックスして挿入しましょう。
スクワットの体勢で
脚を広げて立ち、スクワットをする体勢のように脚を曲げて少し前屈みになります。
利き手でタンポンを持ち、逆の手でしっかりと膣口の周りを開きます。あまり日常ではしない体勢ですが、身体、特に腹部に力が入らないように注意してください。
このとき、パンツやショーツ、スカートなどを履いている場合は、全て脱いでしまった方が足が開きやすく、挿入しやすいです。
力任せに入れないで
タンポンを持つ手に力を入れ、押し入れていきます。膣口、膣内に水分がないとアプリケーターが滑らないので痛みが伴うかもしれません。膣口、膣内に潤いがあることを確認してから挿入します。
経血が出ているため潤いがあると思いますが、痛みがある場合は無理に使用しないでくださいね。
痛みがない場合でも無理やり押し込んではいけません。
膣内を傷つけてしまう可能性があります。角度を調整し、スムーズに入る向きを探していきましょう。
アプリケーターが所定の位置まで入ったら、吸収体を押し込みます。このときアプリケーターが正しい位置に入っていれば、膣内の感覚がない場所に吸収体が入るので、膣内に違和感を感じることはありません。
もし「苦しい」「痛い」など違和感を感じた場合は紐を引っ張ってタンポンを取り出し、新しいものを再度使用するか、その日は使用を控えるべきかもしれません。
痛くない?タンポン挿入してみた
筆者のタンポンデビュー、挿入編は初チャレンジで成功しました。
定期的に婦人科に通っていたため内診に慣れていて、恐怖心があまりなかったのが成功した要因だと思います。
リラックスして、スクワットの体勢で膣口を広げられるだけ広げて挿入してみたら若干膣壁に引っかかる感覚はあったものの、痛みはなく、びっくりするほどスムーズに入りました。
膣付近は、少しお腹に力を入れるだけでかなり固くなってしまうようです。力を抜いているつもりでも、実はお腹に力が入っているせいでタンポンが入らないということがあるかもしれません。
入れた直後は紐の感覚が少し気になりましたが、ナプキンがデリケートゾーンに当たっていないだけでこんなにも生理は楽なのかと驚きでした。
タンポンに慣れた人が皆口を揃えて「生理を忘れられる」と言うのが理解できます。腰が重い感覚はあるものの、よくある「ドロっと」感がないので不快感は0に近いです。
強く引っ張って取り出そう
取り出すときは入れたときと同じ体勢で、膣口から出ている紐をゆっくりと痛くない角度で引っ張って取り出します。
タンポンは強力な膣壁(ちつへき)に挟まれて入っているので、想像の何倍も力がいると思います。筆者の体感では想像の3倍は力が必要でした。
勇気を出して引っ張ってみてください。タンポンを初めて使う方で、挿入はうまくいったけれど抜こうとしても全然抜けなくて困った、という方は少なくありません。
タンポンが抜けていく感覚は、痛みはないものの違和感が大きいです。身体の力を抜いて、ゆっくり引っ張ってくださいね。
取り出した後は、タンポンを観察しよう
取り出した後、タンポンを確認してみてください。タンポン全体に経血が吸収されており、特にナプキンに経血がついていなければ自分の経血量に合ったタンポンといえます。
ナプキンに少し漏れ出している、かなり漏れ出している場合は一段階、もしくは二段階吸収量のあるナプキンを使用すると良いです。
また、タンポン全体に経血が吸収されておらず、白い部分が多かった場合。この場合は恐らくタンポンを取り出すときにかなり力が必要だったはず。自分の経血量に対してタンポンの吸収可能量が多かったといえます。一段階吸収量が少ないものに変えてみてください。
経血量が少ないのに吸収量が多いタンポンを使用すると、タンポンを取り出す際に膣壁に傷がつく原因となります。すると、膣壁の傷から細菌が入り込みトキシックショック症候群の原因となってしまうので、自分の経血量は把握しておくことが大切です。
生理1〜3日目では、日によって経血量が違う場合もありますよね。自分の経血量の変化を把握してタンポンを選んでください。
毎回の生理でかなり経血量が変動する方は、吸収ショーツとの併用もオススメ。もちろん変動が少ない方も、もしもの時のために履いておくだけで良いので、オススメです。
ナプキンでは、経血が漏れなかった場合に無駄になったと思ってしまいますが、吸収ショーツであれば洗ってまた使えるので経済的ですし、ゴミも減らせます。
タンポンの捨て方は?
タンポンは圧縮した綿でできていて、詰まってしまう可能性があるのでトイレには流せません。
取り出した吸収体はトイレットペーパーなどに包んで可燃ごみとして捨てます。アプリケーターなどのプラスチックは自治体の指示に従ってください。
吸収体をトイレットペーパーで包み、さらに次に使用するナプキンの包装でくるむと匂いが気にならないのでおすすめです。また、この方法であればサニタリーボックスの中で包装のテープが剥がれてしまった場合でも、吸収体が直接見えることがありません。
トイレのとき、紐はどうすればいい?
ナプキンは使用時間が2〜3時間のため、トイレに行くたびに替えることが多いです。一方でタンポンは最長8時間使用できるのでトイレに行くたびに替える必要はありません。 初めてタンポンを使ったとき、トイレで用を足すときに紐はどうすべきかわからず困ったという方は少なくありません。
この場合は紐に尿がついたままにしてしまうと不衛生になってしまうので、指で紐をつかみ、紐をお尻の方に引っ張ってから用を足して、紐をトイレットペーパーで拭けば不衛生にならないのでおすすめです。
タンポンのメリット・デメリットは後編に続く
タンポンは慣れればとっても便利ですが、もちろんデメリットもあります。
後編では、筆者がタンポンを使ってみて感じたメリット・デメリットを体験談と一緒にご紹介します。
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この記事を書いた人
性教育・フェムテック領域に興味津々な20代のメンバーで構成される、ピルモット編集部による記事です。